第4章 21世紀型中小企業の経営戦略(1) −海外進出とネットワーク化−
電子取引とローカルの新たな世界−諏訪バーチャル工業団地
▲若手経営者たちの取り組み
長野県の諏訪、岡谷といえば、特に精密機械工業で知られている。
(中略)
その多くの取り組みの中でも、地元の若手経営者、二世などを中心に結成されている「諏訪バーチャル工業団地(S-VIP)」が全国的に注目を浴びている。「口を開けて待っていても、仕事は来ない。情報を発信して自らをわかってもらう努力が必要」、「従来は結びつきが難しかった企業や人がネットを通じてつながることで、新しい価値が生まれる」との判断の下で、96年4月、インターネット上に企業情報を乗せ、共同受注、共同開発、共同宣伝を意図とする諏訪バーチャル工業団地をスタートさせた。
(中略)
こうして「諏訪バーチャル工業団地」がスタートするが、メンバーは地域の中小企業の若手経営者、二世を中心とする集団であり、実に楽しそうに取り組み、また地域の長老、行政も温かい目で彼らの活動を支援している。
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